武道ライター山里栄樹のブログ

武道ライター山里栄樹の個人的なブログです

ウクライナの戦禍の早急な収束を願って‥

 雪解けの春を迎えつつある日本列島、長らくコロナ禍で疲弊し続けていた日常にも、ようやく春爛漫が訪れつつあります。読者の皆様、なんとか息災でお過ごしのことと存じます。

 さて、東欧のウクライナは壮絶な戦禍に見舞われております。北京五輪の閉幕とともに20万ものロシア軍がウクライナを侵攻、軍事目標のみならず民間人施設への人道無視なロシア軍による攻撃が連日繰り返されております。TV報道はもとよりYOUTUBEなどSNS上では鮮明な戦場映像が世界中に配信されております。

 ウクライナ国民が一丸となって、この“最凶最悪な国難”に立ち向かっている現実をまざまざと見せつけられた小生、ここ数週間のあいだ心がフリーズしておりました。爆撃された病院での多数の死傷者、避難中に砲撃される一般市民、泣きながら国境を一人で越え避難する幼児、これらの映像を傍観することしかできない小生、正直言って耐えられません‥

 周辺諸国をはじめ多くのヨーロッパの人々はウクライナ国民に対して様々な支援のボランティア活動を提供しており、実に尊い行いに小生は感じ入っております。このボランティアという言葉は、ラテン語の「自由意志に基づく‥」という言葉が語源となっておりますが、同時に戦時の“志願兵”の意味にも用いられております。

 ウクライナでは、18歳から60歳までの国民男子が国家存続のための公務に従事する動員令が発令され、軍への志願・民兵組織の領土防衛隊への志願が自発的に行われています。今のところ最前線での直接戦闘はプロの職業軍人が担っているようですが、後方支援の大きな要となっているようです。

主要都市に繋がる幹線道路に掛かる橋を事前に破壊し、大きな街路樹を路上に切り倒し、道路沿いに長い塹壕を掘りめぐらし、都市の要所に土嚢を積み上げて急場の外哨陣地を構築するなどプロの工兵にも劣らない巧みな『野戦築城』を駆使するウクライナ国民の“国防ボランティア”には驚かされます。これは「逃げようにも逃げられない。今いるここで生き延びるために戦うしかない‥」、主義主張や愛国心のみならず人間が生来持つ防衛本能に基づいた至極当然な行動なのでありますな。

 この戦況を目の当たりにした小生には他人事と思えないのであります。三十数年前の昭和後期の東西冷戦時代、極東ソ連軍による武力侵攻の脅威に備えて北海道に配備された陸上自衛隊の一隊員として小生は青春時代を過ごしました。様々な対戦車兵器を用いて敵の戦車や装甲車両を撃破する“対機甲戦闘”を想定した演習や訓練の思い出が、連日の報道映像で果敢に反撃するウクライナ軍の勇姿と重なるのでありますな‥

 小生、任期満了除隊後も二十年近く予備自衛官として国防のボランティアを続けました。戦争を知らない世代の小生でありますが、郷土が戦禍に脅かされるのは傍観出来ないのでありました。ベルリンの壁が崩壊し東西冷戦が終結、これで世界が大きく変わって郷土が戦禍に見舞われるような惧れも消え去ったと小生は感じました。

 時代の推移により世界情勢も移り変わり、敵と目されていたロシアをはじめ旧東側諸国の武道関係者とも親交を重ね、小生なりの“武道外交”を推奨して、その一翼を担うべく日本武道と伝統文化を広く海外に啓蒙する活動に携わってきたのであります。ここ数年に及ぶ世界規模のコロナ禍で活動は停滞しておりました。さらなる東欧の戦禍で小生の“武道外交”も先行きが見通せない状況にあります。

 今はただ、一刻も早く戦禍を収束させ平穏な日常を取り戻していただきたいと願うばかりであります。「人事を尽くして天命を待つ」、国際社会が戦禍を早急に終わらせるできうる限りの方策を打ち出し対処することを望んで止みません。

 

f:id:yamazato1966:20220315203631j:plain    ウクライナに侵攻するロシア軍のBTR(装甲兵員輸送車)

 

以下は、この情勢下でぜひ皆様に聴いていただきたい楽曲なのであります!

www.youtube.com

ロシアの演歌歌手第一人者と言えるウラジミール・ヴソッキイの楽曲『軍病院にて』

第二次世界大戦での傷病兵を題材としたロシアの演歌

ウクライナ侵攻では、ロシア軍将兵の戦死傷者は甚大な数に及ぶ‥

www.youtube.com

ジョン・レノンの楽曲『イマジン』、戦争の最中にあっても人間性

取り戻せる唯一の曲かもしれない‥

 

 

 

 

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