武道ライター山里栄樹のブログ

武道ライター山里栄樹の個人的なブログです

寒中お見舞い申し上げます

 厳しい寒さが続いておりますが、読者の皆様いかがお過ごしでしょうか。
 おかげ様で小生も変わりなく過ごしておりますので他事ながらご安心くださいませ。
 さて、年が明けて大寒波が到来し、日本海沿岸の各地で雪害が多発しております。さらに新型コロナ感染拡大で首都圏は緊急事態宣言下にあります。新年早々、毎年恒例の成人式も各地で中止を余儀なくされ、若者たちは二十歳のハレの門出をまともに祝うことすらできない非情な事態なのですな‥
 このコロナ禍で最もダメージを受けているのは若年世代なのです。昨年は全ての学校が長期間休校となり、卒業式や入学式も満足に行うことができず、多くの企業では新卒採用が見送られ、若年世代にとって暗雲立ち込める前途多難な苦境が続いております。
 さらに、新型コロナウイルス感染者を世代別にみると、圧倒的に若年世代が最多なのであります。そのほとんどは重症化することはないようですが、症状の軽さゆえ感染に気付かないまま普通に日常を過ごしているといわれています。
 将来を託すべき若者たちをこのままにしておいてよいのだろうか?それとも、これは若者たちが自ら乗り越えていくべき今の時代が与えた彼らの試練なのか?人を導く師の端くれでもありますオヤジ世代の小生も思案を重ねました‥           

 時事や政治などとは縁遠いと思われる武道ライターの小生でも、近代武道史を紐解けば必ず“戦史”にぶち当たります。戊辰戦争西南戦争・士族の乱、日清・日露戦争上海事変満州事変、日中戦争、太平洋戦争などなど‥我が国の近代武道史を深く考察すればするほど「戦争の歴史=戦史」と正面から向き合わなければならないのです。それぞれの戦役で矢面に立たされてきたのは、その時代の若者たちなのでありますな。若者たちを幾多の戦争に駆り出したことは、伝統文化の武道武術を衰退させる一因でもありました。
 戦災、政変、災害、そして疫病と、時代と災禍は変われど若者たちの心身に重い災苦がのしかかるのです。「若いときの苦労は買ってでもせよ!」と諺にありますが、「若いときに壮絶な災難に遭っておけ‥」とは誰も申しません。災禍の艱難辛苦のなかで、ピンチをチャンスに変えられる若者はごく僅かなのであり、公的な支援制度があっても救済できる数には限りがあります。今の若者たちは、生き残りを賭けた過酷でリアルなサバイバルゲームを強いられているのであります。
 近い将来、世界規模でのウイルス感染症パンデミックに翻弄されている今の若者たちが“コロナ世代”と呼ばれて他世代と比較対照されるのでしょうな‥   
余寒も厳しいようですが、読者の皆様におかれましては新型コロナのみならずお風邪など召されませぬようご自愛ください。 

   

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