武道ライター山里栄樹のブログ

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コロナ禍で消えた夏の風物詩

 梅雨の季節となりましたね。今年は日本列島そのものが梅雨になるとのことです。蒸し暑さと梅雨寒が毎日交互に訪れ寒暖の差で著しいシーズンなのですな・・

 さて、コロナ禍でファイ出するときにはマスクが手放せないのでありますが、蒸し暑さの中でマスクを付けるというのは不快極まりない拷問ともいえるものであります。しかし、人だかりの中ではマスクを外すわけもいかず、なるべく薄手のマスクをして顔面に熱がこもらないようにしております。

 小生、この時期になると外出するときには必ず扇子を持ち歩くのでありますが、コロナ禍の街中で扇子をパタパタと仰いで涼むという行為は周囲の人々から忌避されるようですな。疫病の蔓延で夏の風情も失われるのは、なんとも悲しいのであります。今夏は、夏祭りも、盆踊りも、ビアガーデンも、海水浴も、夏の風物詩となるほとんどがナシということのようです。

 特に6月という時節は、五穀豊穣と無病息災を祈念して人々が祭りに集うという神道では「夏越の祓」を執り行う祭礼シーズンなのであります。経済の繁栄と民衆の健康を神に祈願する夏祭りなのでありますが、全国各地では神社で神職が執り行う神事以外の祭礼行事は中止しておりますね。

 この時期になると、駆け出しの武道ライターだった小生は祭礼での奉納演武を取材するため関東各地を飛び回っていたという懐かしい情景が思い浮かびます。直会(なおらえ)で地元関係者から御神酒をふるまわれ、ほろ酔い加減で家路についたという楽しい思い出がありますね。

 今夏は、風情というものを全く感じられない殺風景な夏になりそうですが、ただ単に暑くなりそうですな・・

 

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鹿島神宮での奉納演武の模様(演目は直心影流剣術)。小生の若き日の取材で、6月に行われた「塚原卜伝生誕五百七年記念演武大会」を密着取材したときの思い出の写真。

 

 

 

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